「アフリカの奇跡」と呼ばれるほどの経済成長の裏で。ルワンダの格差は日本とは別次元だ。

33歳にして初めての海外、ぼくは「アフリカの奇跡」と呼ばれるほどの経済成長を見せているルワンダに海外バージンを捧げました。

 

ルワンダに来て驚いたのは、その街並みの美しさです。

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「千の丘の国」というまるでおとぎ話に出てくるような異名を持ち、土色の家々と自然、そして先進的なビル群が融合して絶妙なグラデーションを魅せています。

また、ルワンダ料理はどれも美味しく日本人の舌に合うし、ビールも日本の生ビールのように味に癖がなく美味でした。

 

ちなみに、値段も具たっぷりのジューシーなバーベキュー串とポテトがセットで1000円ほど(これ一皿でお腹いっぱいになります)

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ビール1杯がなんと200円以下なのです!

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ぼくは今回7泊8日でルワンダに滞在したのですが、食事代は日本の半分と考えていいです。

「街並みも美しくて、その上、料理も美味しくて、しかも安い。ルワンダって素敵な国だな。」と心から思いました。

 

しかし、ぼくが今回参加したルワンダスタディツアーによってルワンダの中身を知れば知るほど、ぼくのこの気持ちは複雑なモノになっていくのです。

 

国会議員の女性比率世界一、「アフリカのシンガポール」と呼ばれるほど清潔な国ルワンダ

前述した通り、ルワンダは「アフリカの奇跡」と呼ばれるほど急激な経済成長を遂げています。

先進的な建物もどんどん建っているし、治安も良く、警察の汚職などもありません。

街を走るバイクタクシーはみなヘルメットをきちんと被っており、主要な道にはゴミも落ちていません。

ルワンダはその清潔さから「アフリカのシンガポール」という異名を持っています。

 

また、国会議員の女性比率が55.7パーセント(2019年現在)と世界一なのも男女平等の観点から見てルワンダの文明が進んでいることをイメージさせます。(ちなみに日本は13.8パーセントで144位)

 

っと、ルワンダの素晴らしい所を上げればたくさん出てきます。

ですが、その裏で、実際のルワンダはまだまだ格差という大きな問題を抱えています。

 

電気も冷蔵庫ない家で暮らしている人が溢れている事実 。電気代に満たない月収で暮らしている人もいる

ルワンダの平均年収は160万円と言われています。

しかし、これはあくまで平均であり、裕福な家庭とそうでない家庭での差がめちゃくちゃあるのです。

 

ぼくが参加させていただいたツアーの主催者であるタケダさんのお宅の電気代は月25000ルワンダフラン(約3100円)だそうなんですが、タケダさんの知人には月収が20000ルワンダフラン(約2500円)と電気代にも満たない収入で暮らしている人がいます。

 

また、今回のツアーでルワンダの貧困女性の支援事業をしている根本ちさとさんにお話を聞くことができたのですが、彼女が105件の貧困家庭に調査を実施した所、以下のような事実が分かりました。

  • 30パーセントの家に電気が無い(壁にローソクをさしたりして灯りを作っている)
  • ほとんどの人が日雇い労働(明日の仕事の保証がない仕事形態)で1日につき130円〜200円の収入(主に洗濯、ガーデニング、ゴミ捨て、かまど作り)
  • 子供は一家庭につき平均3.52人
  • 平均家賃2400円
  • 半分以上がトイレも風呂もない1ルームに住んでいる
  • 4、5軒の家でトイレを共有している、トイレをシャワールーム代わりにもしている
  • 中には1日40円で建設途中の家に子供二人で住んでいる人もいる

ちなみに、ルワンダの貧困率は38パーセントなので、10人に4人近くの人々が上記のような生活、もしくはそれに近い生活をしているということです。

 

ルワンダの格差は日本とは別次元だ

ぼくはこのことを知った時に本当に驚きました。

日本でも格差は確実に広がっています。

しかし、電車に乗れば多くの人がiPhoneを使っているし、どの家庭にも冷蔵庫、お風呂、コンロを持ち、生活的に不自由をするコトはまず考えられません。

 

一方、ルワンダではiPhoneは裕福な家庭の証であり、多くの家庭に冷蔵庫、お風呂、コンロがない状況が今でも続いているのです。

正直、日本とルワンダでは格差という言葉は同じでも、そのレベルが別次元だと思いました。

 

そして、ぼくが「美味しい、美味しい」と言って食べてきた料理たちはぼくのような外国人客や裕福なルワンダ人しか来店できないお店だったのです。

現地のルワンダ人はこれらの料理を口にしたことがなく、もしかしたら人生で食べれるコトは一度もないかもしれません。

その現実を知った時、ぼくは心が痛くなりました。

 

人間として健康で文化的な最低限度の生活ができることを強く願った

「日本が恵まれすぎているんだよ」と言われたらそれまでだとおもいます。

ですが、ぼくは実際にスラムに赴いて、その生活現場も見てきました。

その時の感想は「ルワンダが日本憲法第25条のように『健康で文化的な最低限度の生活を有する』のラインまで一日も早く到達してほしい」というモノでした。

 

日本にも先進国なりの悩みがたくさんあります。

ブラック企業や年金、自殺率の高さは本当に解決すべき大きな問題であり、「先進国には先進国の問題が山積みであること」を重々理解しているつもりです。

ですが、それでもやはりルワンダの実情を知ってしまうと、人間として「文化的に」生きるための資源がまだまだ足りていないし、もっと生活水準が上がってほしいと願わずにはいられません。

 

先ほど紹介した根本ちさとさんの貧困家庭に実施したアンケートでぼくが一番心に残った内容を紹介します。

そのアンケートの質問は「今までどんなことで幸せを感じて来ましたか?」というモノでした。

それに対して半分の人たちが「今まで幸せを感じたことが無い」と答えたのです。

 

それでもやさしいルワンダ人

日本からの情報では余り知ることのできないルワンダのリアルの部分を今回書かせていただきました。

 

これはたしかにルワンダの実情ですが、「ルワンダ人が本当にやさしい」というのもぼくの心から感じた事実です。

どのレストランに行ってもルワンダ人はフランクに接してくれるし、中にはかなりの親日家もいて「日本が大好きなんだ!」と直接言葉で伝えてくれる人もいました。

ぼくが道に迷っていたら「どうした?」と進んで声をかけてくれました。

 

ツアー中にアフリカの国々をいくつも回っているバックパッカーの方と話す機会があったんですが、その方も「アフリカをたくさん巡ったけれど、ルワンダ人のやさしさは印象的だ」と語ってくれました。

 

次のブログでは、そんなルワンダ人のやさしさに対するぼくの見解とそれの元になっている「ルワンダの悲しい歴史」について書きたいと思います。

 

 

次回のブログもお楽しみに!

 

参加したツアー

今回ぼくが参加したツアーは元青年海外協力隊で現地のルワンダ人と深い関わりのあるタケダノリヒロさんの主催するルワンダステディツアーです。

このルワンダスタディツアーに参加しなければ今回のようなブログはとても書けませんでした。

ルワンダに関心があり、ルワンダのことを深く知りたいと思ってる方には打ってつけのツアーです。

 

期間は5泊6日ですが、2日目終了時点で「このツアーに参加して良かった!」と心からおもいました。

ルワンダに一度行こうとおもってる方はぜひチェックしてみてください!

詳細記事:ルワンダ・スタディツアー「START」開催日程 | ルワンダ・スタディツアー&旅行コーディネートのアフリカノオト

 

アフリカ渡航 支援者様一覧

ぼくの3度目の個展やポルカでご支援してくださった66名のみなさんです。

このみなさんのお力添えによってぼくはルワンダに行くことができました。

誠にありがとうございます。

 

尚、ほとんどの方々がぼくの設定した大口支援額を超えていたため、感謝の気持ちとして全員を大口支援者としてお名前を大きくさせていただきした。

みなさまには本当に感謝しております。

※もし名前の記載のなかった方がいましたら、ミヤハヤまでお教えください

 

山崎亜紀子様、八木仁平&まさみ夫妻様、ともみ様

おぎしま様、サカキ様、ワダ様、イシカワ様、toku様

カオル様、INB様、くにあつ様、青金様

よのすけ様、マナティ様、ほなみん様、みすけ様

るってぃ様、けんじろう様、ごろー様、川尻の幼じみ様

みさき様、ちよこ様、メイ様、マエダ様

こっしー様、ゆっちゃん様、いわた様、ボム田中様

ゆうみん様、ながはま様、みずほ様、ナオト様、

長田圭介様、かたくられん様、やぎ様、ゆうだい様

ふくだ様、モッカ様、迫&ちんとも様、R.m様

あんじゅ先生様、tokky様、ケイタ様、ぶんた様

杉山智昭様、アキラ&たなか様、チャーミー様

しみ様、かいち様、りっかこ様、Kenta Yamazaki様

藤沢篤様、つとむ様、ハヤシはしる様、zicco様

セトセイラ様、Jajacircle様、きゃっぷ様、女忍者さま

legend様、takaaki様、imachan様、千葉こうじ様