初めての学校講義でぼくが挑んだコト。

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先日、都内文京区にある郁文館高校のアートゼミで1時間の講義をさせて頂きました。

ぼくにとって初めての学校講義でもありました。

 

ぼくはこの講義の話を受けた時に挑みたいことがあったのです。

それがぼくの高校生だった頃を思い出して「こんな話を聞いてみたかった!」という昔の自分に応えるような講義にすることです。

 

ぼくは高校の時、部活動をがんばっていたし、友人関係にも恵まれてすごく充実した学校生活でした。

しかし、16歳〜18歳の時はやはり将来に悩む時期でもあり「自分は大人になった時にどうするんだろう?」と漠然とした不安を抱いていた時期でもあります。

 

そんな過去の自分を思い出しながら今の高校生たちに何を伝えられるのか、必死になって考えました。

 

ひとつだけ言えるのは「単に芸術の話だけをしてもダメ」というコトです。

芸術のコトを交えながら、彼らの将来に役立つ人間としての在り方を伝えようと試みました。

 

 そして、ぼくは講義の終盤に以下のように思い切って伝えたのです。

今、ぼくは芸術について話をさせて頂きましたが、正直、この中のほとんどの人たちは芸術家になることは無いとおもいます。

それだけ芸術家というのは珍しい生き方だからです。

しかし、みなさんが将来、必ず共通することがあります。

それは「働くこと」です。

 

みなさんの中で部活を頑張って来た方もいるとおもいますが、スポーツで生きていくには才能が必要です。

 

しかし、働くことに才能は必ずしも必要ありません。

これはぼくが33年間生きてきた経験の中で胸を張って言い切れます。

 

それでは働く上で最も必要なのは何なのか?

それは人間関係力です。

人と交流する「コミュニケーション力」と言い換えてもいいですね。

 

その人間関係力でも特に出来たら素敵だと思うことが3つあります。

 

それは、

・人を褒められること

・人の話を聴けること

・飾らないこと

です。

 

このコトを大切にしていくとみなさんがどのような働き方をしても、どのような職種でも充実度が増す確率が高いと思います。

 

この事を「昔どこかの芸術家が講義していたな」と頭の片隅に覚えておいてもらえたらとても嬉しいです。

 

生徒のみなさん全員にどこまでぼくの想いが伝わったかは未知数ですが、この講義を終えた後にわざわざ質問や講義の感想を連絡して来てくれた方もいたので、嬉しかったです。

 

そして、ぼくは1人になった時にソッと問いかけました。

「昔の自分よ、今回の話はアノ頃高校で聞いてみたかった講義だったかな?」

それに対して小さく「うん」と頷く声が聞こえた気がします。

 

もちろん、自分がまだまだなのは分かっています。

けれど、ぼくはこれからも未来を作る若人たちに芸術について、人間としての在り方について講義して行きたいとおもいました。

 

その理由は、そんな話をすることをぼく自身が好きだからです。

そして、彼らに伝えたい想いがあるからです。

 

 

ミヤハヤ