【ミヤハヤのすべる話】そんな名前の間違え方アリかよっっっ!!!!!【ノンフィクション】

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ぼくの名前は「勇人(ハヤト)」と言う。

 

由来は第58代目 内閣総理大臣だった池田勇人氏から名付けられた。

 

総理大臣が由来とあれば聞こえはイイが、両親がぼくの名前を何にするか悩んでいた時、「たまたま付いてたテレビに池田総理が映っていたから」という何とも安易な理由で名付けられたのだ。

もし、テレビに映っていたのがたまたま林家ぺーだったとしたら、ぼくは今頃「ミヤモリ ぺー」として生きていたかもしれない。

 

勇人(ハヤト)という名前は初対面だと頻繁に読み間違えられる。

みんなついつい「ユウト」と読んでしまうのだ。

しかし、「勇」という漢字を見れば、どうしても「勇気」の「ユウ」を連想してしまうだろうから、それも仕方がない。

 

ぼくもこの名でなければ、みんなと同じ間違いをしていたとおもう。

なので、名前の読み間違いについてぼくは比較的寛容なのだ。

 

そんなぼくが小学校5年生の時に忘れられない出来事が起きた。

当時、ぼくは卓球を習っていて、毎日のようにラケットを懸命に振るっていた。

スマッシュが決まると卓球の愛ちゃんのように「サァァーーー!!!」と雄叫びをあげていた。

その練習の甲斐もあって県大会に出場するくらいの実力があった。

 

あれは夏の終わりくらいだったろうか。

ぼくは人生で初めて「優勝」というモノを経験したのだ。

出場選手の少ない、小さな大会ではあったけれど、何かで一位になったことなどこれまでの人生で無かったので、物凄く嬉しかった。

 

大会なので当然、表彰式がある。

キリッとした緊張感の中、卓球協会の偉い方が順位と選手の名前を呼び、入賞者がどんどん表彰されていく。

賞状を持った選手たちはやはりどこか誇らしそうだ。

 

低学年の部、中学年の部の表彰が終わり、いよいよ高学年の部になった。

3位、2位と名前が呼ばれ、いよいよぼくの番になる。

 

「高学年の優勝者として堂々とした返事をしなければ、、、、、。」

ぼくの緊張は最大限に達した。

 

お偉いさんが大きく口を開く。とうとうぼくの名前が呼ばれる。。。

 

 

「それでは優勝は、、、、ミヤモリ....イサムジンくん!!!!!

 

 

.......。

 

 

「イサムジンって誰だよっっっ!!!!!おいっっっ!!!!!」

 

今まで数え切れないほど名前を読み間違えられてきた。 

しかし、だからこそ、読み間違えにも多少の耐性を持てるようにもなっていったのだ。

だが、「勇人」を「イサムジン」と読むのはいくらなんでも予想の斜め上を行き過ぎている。

 

ぼくは余りの予想外の発言に面を食らい

 

「フェェェーーーーーイッッッ!!!!wwwwww」

 

と爆笑しながら何ともマヌケな返事をしてしまったのである。

 

静まりかえった体育館の中で、ただただぼくのマヌケ声だけがこだました。

そして、ぼくは茹でたてのタコのような顔をして賞状を受け取ったのである。

ぼくの本名を知っている選手たちは地面に顔を向けてプルプルと震えながら笑いをこらえていた。

後で、優勝なんて忘れられて「イサムジン、イサムジン」とイジられたのは言うまでもない。

 

こうして、人生初めてのぼくの晴れ舞台は、予想外の名前の読み間違いによって何とも恥ずかしい黒歴史に変換されてしまったのである。

 

にしても、あの時のお偉いさんよ、イサムジンはないでしょ!!!!!

あの緊張感の中、あんな読み間違いされたら誰でも笑っちゃうよ!!!!!

字面的にサイヤ人みたいですよね。

ぼく、月見ても猿に変身しませんから!!!!!

怒っても髪の毛黄色く変色しませんから!!!!!

 

来世は「勇人」と書いて、イサムジンと名付けられたいです。

 

ぼくのようにありえない名前の読み間違いされた人っているんでしょうか。

 

 

ミヤハヤのすべる話でした。